ダンスセラピーDMTLab(Dance/Movement Therapy Laboratory)ダンス/ムーヴメントセラピー・ラボラトリー

Dance/Movement Therapy:
ダンス/ムーヴメントセラピーとは?

ダンス/ムーヴメントセラピー(あるいはダンスセラピー)とは、こころとからだは一つであり、相互に関係し合っているという[心身一如]の考え方を根底に、こころとからだ・動きの相互作用に働きかける心理療法です。大きくはダンス/アート/音楽/ドラマ/表現アーツなどを用いるクリエイティブ・アーツ・セラピー(創造性を大事にする芸術療法)の一つのモダリティとして位置づけられます。

祭儀という形で今でも私たちの生活に見られるように、古来、誕生や死あるいは収穫や戦争など、人は個人にとっても社会にとってもこころを圧倒するような大きな出来事に遭遇した時、ともに踊ることでその体験を乗り越える力を育んできています。踊りには、言葉の届かない深い次元にある悲しみや怒り、喜びや恐怖などの強い感情を抱え、解放し、昇華し、伝え合い、そして人と人との存在をつなぐ可能性が秘められているのです。

また、人はその成長の最早期より、からだを通した他者との関わりによって育まれていきます。言語になる以前の未分化な体験に意味を見出し、ともに抱えてくれる他者の存在を通して、人は自らのこころの内に扱いにくい感情さえも抱えていけるこころの弾力を育んでいくという考え方があります。

こうしたこころ・からだ・動き・踊りの相互作用を治療的に活用するダンス/ムーヴメントセラピーは、『個人の身体と情緒と認識と社会性の統合を促すプロセスとして身体動作を心理療法的に活用すること』とアメリカ・ダンスセラピー協会によって定義されています。個人が全体としての‘自分自身’にいかに出会っていくかが、ダンス/ムーヴメントセラピーという作業になるのです。

対象者は?

精神科疾患などのこころの病気を抱える人や、精神的なつらさから生きにくさを感じている人、身体的あるいは知的な障害のある人、発達上の問題や高齢者特有の課題のある人など、幅広い対象者に適用されます。あるいは、特に問題があるようには感じていないけれども自分自身への気づきを深めたいと願っている人などにも有効です。

非言語的なアプローチであるという観点から、言語をあまり獲得していない乳幼児や障害の重い方への適用が考えられるとともに、逆に言語性の高い方にとっても言語を超えて自身の深い次元への探索が可能になるであろうと思われます。

どんな場所で?

精神科医療や福祉の現場、教育、保健衛生、産業、老人保健施設、矯正施設、地域など、幅広い分野での治療的、リハビリテーション的、福祉的、療育的、教育的な活動が考えられます。

ダンスセラピストとは?

ダンス/ムーヴメントのもつ人の癒える力を育む可能性と、心理臨床的理解の両方のトレーニングを積んでいる必要があります。対象者のアセスメントをし、治療(教育・療育・リハビリ)プランをたて、適したアプローチを選び、設定目標に向かって実施していきます。

こうしたことができるようになるために、例えばアメリカでは大学院レベルでのトレーニングのスタンダードがアメリカ・ダンスセラピー協会(ADTA/American Dance Therapy Association)によって定められています。様々なダンス/ムーヴメントセラピーのアプローチを実践的・理論的に学び、スーパービジョンを受けながらのインターン経験を積むことになっています。ADTA認定プログラムを終了するとダンス/ムーヴメントセラピストとしての資格を得られ、仕事に就くことが可能になっていきます。

現在、日本においてはトレーニングや実践のためのスタンダードは模索され始めている段階です。様々な現場のニーズにこたえていくためのより良い質のダンス/ムーヴメントセラピーを行っていくために、強く望まれている大きな課題です。

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